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会社の食堂から。

 〜少額非課税枠のNISA制度について

先日、ついに値上がりしました。

社の食堂で提供されていた定食ランチが500円台から600円台になってしまいました。これだけ世の中で物価高騰してるんだから仕方ない、みんなで痛み分けだ。ということで600円のチキンステーキ定食を食べることに。出していただいたメインのお皿には、拳ひとつ分くらいのもやしとキャベツのコールスローに、なんとチキンが3切れとステーキソース。悲しみ🥺と同時に物価高騰をひしひしと感じました。

ここでふと、これは今までと同じように出費してたら大変なことになるんじゃないかと危機感も覚えました。家計の見直しや節約の工夫、計画的な貯蓄など、お金について考える良い機会かもしれません。

 

この時期といえば

ここではいどーん!2023年度税制改正に注目してみましょう値上がりに苦しむ私たち消費者にとってメリットある改正はあるのでしょうか。税金に関係するたくさんの制度がありますが、実はこれらは毎年見直しが行われています。時代の傾向に合わせたり、もっと使いやすく分かりやすくしたり、微妙だったら廃止したり。12月に各省庁(経済産業省とか金融庁とか)がこんなかんじで税制変えようと思ってますという見直し案を発表します。(税制改正大綱の発表)今は11月も終わりがけ、12月になろうとしています。各省庁の見直し案がどんなもんかだいたい見えてる状況です。もう年末か、早いなーって毎年言ってる気がする、、1月〜3月にこの見直し案本当に大丈夫かと国会でチェックされます。チェックされた結果、OKだったら4月から見直しされた税制を使うことになります。よっぽどじゃない限りだいたいみんなOKになるようです。

 

今年の推し

毎年行われているこの税制改正ですが、今年の推し改正は金融庁の「NISA制度の拡充化」ですね。今のNISA制度をもっと多くの人が使いたい、使いやすいと思ってくれるよう改良するわけです。

ここでNISA制度の概要を確認しましょう。NISA制度は株式や投資信託等で資産運用をする時に登場する税制です。通常、株式や投資信託等の投資から得られる利益に対して、投資した人は国に税金を支払わなければなりません。え、せっかく利益出ても税金取られるのやだなー。ってなりますが、NISA制度を使えば利益が発生しても税金を支払う必要はありません。(NISA制度を使うには金額や期間等の一定条件があります)利益でても税金払わなくていいんだ、んじゃちょっと資産運用でもやってみる?と投資を始める人が増えるはずという算段。この投資を始めようとする人みんながNISA制度いいじゃん!って思ってくれるように改正するのです。

 

今年の具体的な改正内容は「積立NISAの非課税期間を20年から無期限化にする」というものです。現行のNISA制度は3種類ある口座から1つ選ぶようになっています。①一般NISA ②積立NISA ③ジュニアNISA3つです。①一般NISAは年間投資額120万円、非課税期間5年のその名の通り一般的なタイプです。2024年からちょっと変わります。②積立NISAは年間投資額40万円、非課税期間20年の長期運用タイプです。この20年を無期限にしようって言ってるのが今回の改正ですね。③ジュニアNISAは年間投資額80万円、非課税期間5年、ジュニアと付くように子供(未成年者)が対象になるタイプです。え、子供が投資!?いえ、あくまで運用管理者は親で、子供は名前だけ、子供が18歳になるまで原則引き出しができません。子供の時はジュニアNISA、大人になったら一般NISA or 積立NISAに変えることになります。ちなみに③ジュニアNISA202312月に廃止されることが決定しています。

 

今のブームはこれ

岸田政権が掲げる「資産所得倍増プラン」の柱ともなる「NISA制度の拡充化」は個人の「貯蓄から投資へ」の流れを促したい狙いがあります。最近ネットで見る投資系広告は少額から投資を始められることやお任せで投資できることを銘打っているものが多いように感じます。金融教育も何かと叫ばれてますしね。税制改正も投資を始めやすい環境を整えてると言えます。つまり今の世の中はそういう「少額から投資を始めようブーム」なわけです。

 

そのブームの一躍を担うNISA制度は、一般NISA2014年から、ジュニアNISA2016年から、積立NISA2018年からスタートしました。実はやってる人は結構前からやってるのです。ちなみにNISANippon Individual Saving Accountの略だそうです。日本語と英語がごちゃまぜ、、イギリスのISAという制度を参考にして導入した日本版なんだとか。欧州や米国の方が日本よりも資産運用をしている人の割合が多いそうです。お金のことってあまり他人と比較することないから、外国の方はもちろん日本人の友達や家族がどんな金融資産を持っているか、聞かないし知らないですよね。でも多分聞かないし知らないだけで、世の中の動きを知っている人は何かやってるし、身近な人も何かはやってるし、みんな何かはやってるんじゃないでしょうかね。

 

なんでも値上る昨今、「え、やばくない?このままで大丈夫?」って不安に感じる人もいますよね。家計の見直しや節約の工夫など、自分だけでできることは色々あると思いますが、NISA制度は計画的な貯蓄をサポートしてくれるものだと思っています。今日資産運用を初めても、お金は今日明日に倍増するわけではありません。すぐに倍増してほしいけども!これからも値上がりが続くことは十分にあり得ますし、時期を見て何か増税することもあるかもしれません。そして値上がったものはそう簡単には値下がらないのではないでしょうか、、。1年後、5年後、10年後を考えて、今から貯蓄しといた方が良くない?そんな気持ちにさせられる今日この頃です。

 

あの手この手その手のひとつ

今回の「NISA制度の拡充化」という税制改正は「投資しようぜ」ということより、あくまで「お金について考えようぜ」ってふうに捉えるのが正解だと思います。考えた結果として資産運用という手段を使おう、なんか投資してみるかーって気持ちになったら、少額から投資を始めようブームに乗っかって、NISA制度を使ってみるという手はありだと思います。

 

2023年度税制改正の最終決定は20233月です。楽しみに注目しておきましょう。

 

3切れのチキンに600円を払い続けるか、頑張ってお弁当を作るか、悩むなーとか言いながら、結局3切れのチキンを選ぶ私が見えます。