朝刊から始まる丁寧な生活

リビングのテーブルでコーヒー飲みながら朝刊読んでぶつぶつ言うブログ

7月といえば路線価

雲の隙間から久しぶりの青空を拝むことができた本日、雨上がりの地面からにわかに漂う熱気とかすかに聞こえてくる蝉の声に、季節がまさに移り変ろうとしている自然の躍動を感じます。

さあ、ちんたらしてる暇はない、重い腰を上げるのだ、ずっとこんな日を待っていたのだろう?今すぐに洗濯機を回すんだ!布団シーツを洗え!!生乾き臭のするタオルを殲滅せよ!!!ということで洗濯機3回まわしました笑

 

本日は日経朝刊から「路線価、29都道府県で上昇〜伸び率2.3%、2010年以降で最高 訪日客・再開発押し上げ」についてぶつぶつ言いたいと思います。

平均上昇率がトップだったのは福岡県。県内最高路線価は福岡市中央区天神2丁目の渡辺通りというところ。地元が福岡でしょっちゅう行っていた場所なので良く分かりますが、大規模な再開発が進んでいてめっちゃ盛り上がってるんです。NewsPicksのYoutubeホリエモンと福岡市の高島市長がこの再開発についてすごく分かりやすく、ドラマ並のエピソードを交えて話してる動画あるので、それを見るとこの地価上昇を実感できます。この動画で高島市長もおっしゃってますが、再開発等で価値のある建物が建つと地価が上がる、固定資産の価値が上がる、固定資産税の税収が増える、市の財政が潤う、他の財源に充てられる、という好循環が生まれます。再開発で建設されたビルには企業のオフィスが入り、高級ホテルのリッツ・カールトンを呼んだことで国際的な会議の誘致や富裕層へのアピールを行なっています。中でもオフィスは重要です。まず働くところがないと、住むという選択肢は出てこないです。福岡市は人口も増加していますね。これからますます発展するであろう福岡市の未来が楽しみです。

 

さてさて、そもそも路線価とは何ぞや?という話ですが、路線価とは土地の価額がおおむね同一と認められる一連の土地が面している路線ごとに評価した1平方メートル当たりの価額です(国税庁HPより)✌️

全然分からないと思いますが、百聞は一見にしかず、路線価の地図を見たら分かりやすいです。

www.rosenka.nta.go.jp

 

路線価は土地の価額を計算する時に使うものです。詳細な計算は小難しい条件を加味して行いますが、ざっくりいうと「価額を求めたい土地に接している道路の路線価×土地の面積=土地の価額」になります。実際に自分が住んでいるところの路線価図を見てみるのもいいですが、全国で比較しても面白いです。令和5年分の最高路線価は東京都中央区銀座の4272万円、大阪北区で1920万円、福岡県中央区で904万円なので、東京がいかに突出しているかが分かりますね。さすが首都!ちなみに路線価は毎年1月1日時点で評価し、7月1日に国税庁から公表されます。

路線価には固定資産税路線価と相続税路線価があります。土地の価額を算出する目的によって採用する路線価が変わってきます。その名の通り、固定資産税路線価は固定資産評価額を算出するために採用しますが、相続税を計算する際に限って固定資産の評価額を算出するには相続税路線価を採用します。一般的には路線価というと相続税路線価を指すことが多いそうです。

このように、路線価は国税庁相続税等の算出のために決めている土地の価格です。

では、土地の売買等において土地の価格を算出するにはどうするのか。この場合は国土交通省が公表している公示地価を参考にします。

公示地価とは、公示地価法に基づいて適正な地価の形成に寄与するために、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公表するものです(国土交通省HPより)✌️。

路線価と公示地価とでは所管と利用目的が異なるんですね。

とはいえ、固定資産税路線価は公示地価の70%相当、相続税路線価は公示地価の80%相当が価格の目安となるので、全く別物というわけではありません。

一般財団法人資産評価シムテム研究センターの全国地価マップだと、固定資産税路線価、相続税路線価、公示地価を比較して見られるので、国税庁HPより使いやすいです。(国税庁さんごめんなさい)

 全国地価マップ|https://www.chikamap.jp/chikamap/Portal

 

おすすめの局所的な使い方はこんな感じです。

 

社長「それはそうと田中くん、〇〇町にあったコンビニが潰れて跡地が売りに出るらしくてな。200㎡で30,000千円らしいんだが、どう思う?そんなもんだろうか?」

田中「そうなんですね〜。ちょっと待ってくださいね、、(スマホで公示地価調べる)、(これ見ようがしに電卓で計算する)。あくまで目安ですけど、公示地価で計算すると20,000千円が妥当な金額になるので、30,000千円だとかなり乖離がありますね。あくまで目安なので、近隣の売買実績や不動産業者の話を確認して、価格の妥当性を検証した方がいいかもしれませんね。」

社長「そうか、なるほど。君しっかりしてるじゃないか、また相談させてくれたまえ!」

田中「(おっしゃあ、信頼ゲットだぜ!)もちろん、いつでも!」

 

・公示地価100千円/㎡

相続税路線価80千円/㎡

・固定資産税路線価70千円/㎡

・土地面積200㎡

  土地の公示価格:公示地価100千円/㎡ × 面積200㎡ = 20,000千円

  土地の売買価格:30,000千円

   ⇒めちゃくちゃ人気の土地で値段が釣り上がって高騰している or ぼったくり

    近隣の売買実績を確認して価格が乖離している原因をはっきりさせるべし

 

ちょっとドヤ顔ができますので、機会があればぜひ一度計算してみてください。

価格というものは何かしらに基づいて決まっていきます。基準となる価格があったり、定められた計算方法があったり、需給バランスだったり(オークションなんかは典型的な例ですね)。モノの価値は人それぞれですので、この価格はどうやって決まっているんだろうと紐解いてみると、示された価格が高いのか安いのか判断しやすくなるかもしれません。