朝刊から始まる丁寧な生活

新聞や経済ニュースを見る習慣づくり

本質を見失わないで

◾️2月16日(金)の金融経済ニュース

・脱炭素へ銀行に開示義務 主要国で26年にも

オリックス、中堅海運を3,000億円で買収

・制作株、MS&ADは売却加速

金利競争、「金銭信託」に波及 運用拡大へ資金確保

・なかのアセット、「1者計算」の公募投信

・株価改善策、開示726社に増加 東証プライム

りそな銀行など7月5.8%賃上げ ベア2年連続実施

・野村アセット、ジャフコと組み非上場株投信

《2月16日付け日経電子版より》

◾️今日の気になるニュース「脱炭素へ銀行に開示義務 主要国で26年にも」

時間というのは何をしていても何をしていなくても過ぎて行くもので、あっという間に夕方になって今日という1日が終盤を迎えていることに気付きます。塵も積もれば山となる、1分1秒の積み重ねが1日となり、日々の積み重ねが幾年もの歳月になっていく、少しの積み重ねが日常を形作るのだと仙人みたいな悟りを開いている今日この頃です。ということで、毎日の習慣をいくつか作ろうと思い、いろいろ試しています。まず起きてからお湯を飲むこと、午前中にこうやって1記事書くこと、午前中に少しストレッチ程度の運動をすること、寝る前に10分間読書をすること。あざとくて何が悪いの?の番組で、山ちゃんが田中みな実さんの習慣を聞いて「丁寧に生活してるね!」とコメントしているのを聞いて、私も少しずつ習慣づけながら丁寧な生活を目指そうと思いました。自分でもこれいいなと思っているのは寝る前の10分読書です。一気に読むこともできますが、毎日少しずつ進むっていうのも達成感がありそうです。ちなみに今読んでいるのは、原田マハさんのリボルバーです。続けられるよう頑張ります。

前置きが長くなりましたが、今日は「脱炭素へ銀行に開示義務 主要国で26年にも」について考えてみましょう。

銀行監督当局は銀行に気候変動によって発生するリスクの開示を義務づけます。この新しいルールはバーゼル銀行監査委員会(日米欧などの主要国の銀行監査当局で構成する銀行財務の健全性を計る統一の国際基準づくりを担う組織)が導入を決めました。早ければ2026年にも適用開始とされており、日本では3メガバンクや一部の地方銀行など約20の銀行を適用対象とする見通しです。気候変動によって発生するリスク、つまり脱炭素社会への移行や自然災害の増加によって融資先の企業が受けるであろう損失を銀行が正確に把握し、潜在的なリスクの可視化を行うというものです。ここまで聞いて単純に、「え、無理でしょ?」と率直に思ってしまいました。

銀行がその潜在的リスクを把握するためには、企業がそれを把握していないことには始まりません。最近になってこそ脱炭素社会移行を見据えCO2排出量を計測する企業が増えてきましたが、そこからどんなリスクがあるか、ましてや地震や豪雨によって受ける被害なんて、ヒアリングしたりまとめたりするのにどれだけの時間と労力がかかることか。現場が疲弊するのは火を見るより明らかです。しかしながらバーゼル銀行監査委員会で決まったことですから、その構成員である日本は新ルールに従う必要があります。できるだけ現場の負担が少なくて済む方法で実施してほしいものです。

ただ、この新ルールがあろうがなかろうがリスク対策は企業にとって重要なことです。気候変動だけに関わらず、人口動態や物価変動などによっても様々な影響を受けます。社会の変動を見据えて対策を講じておくこと、事業戦略を練ることは企業にとっては日常的なことです。今回のルールのような新しい制度や義務が制定されるとついついすぐに批判的な意見や感情が芽生えてしまいますが、本質を見失うことなく事実を捉え、自分の思考や行動に反映していきたいものです。