朝刊から始まる丁寧な生活

新聞や経済ニュースを見る習慣づくり

人手不足で滞る設備投資と経済波及効果

◾️2月2日(金)の気になるニュース:人手不足で滞る設備投資

 ダメだダメだと思いながらも寝る前にスマホでインスタを開いた時点でもう勝負は決まっていたも同然で、結局1時間近くあれやこれやと調べ物をしてしまい案の定寝る時間が遅くなるという悲劇を招いてしまった昨日の夜でしたが、ちゃんといつも時間に起きることができて、逆にできてしまって、意外とイケるやんと味をしめてしまった気もする今日の朝でした。

今朝の新聞は不安になる記事が目についてしまいました。人手不足で滞る設備投資、非正規賃上げするも正社員との乖離に課題、政治資金問題、FRBの利下げ開始の動向への注意、、、まあどれもたくさんあるニュースのほんの一部ですから、自分が何に関心を引かれるか、どう捉えるかで全く違う見え方になりますので悪しからず。

そんな私の気を引いてきた本日のニュースは「人手不足で滞る設備投資」です。日経新聞の一面に記載されていました。企業は設備投資をするぞと意気込んでいるにもかかわらず、いろんなところで人手不足の状態なもんだから計画が進まないという、なんとも切なくなる記事です。

企業が設備投資を行うというのはとても重要な動きで、そこから多くの経済指標を読み解くことができます。まず設備投資を行う、つまり新しく工場を建設したり機械を増設したりするということは、企業が事業を拡大していく方針であるということです。新しい商品を製造するから工場を新設する、今販売している商品が売れ行好調でこれから先も販売量が増える見通しだから機械を増設する、経済活動が活発であることが伺えます。特に工場の新設は大きな連鎖を作り出します。工場が新設されるとそこに新たな働き手が必要になるため雇用が生まれ、その働き手が住むための家が建ち、住宅業者が潤い、その地域に人口が流入して市町村は税収が潤い、スーパーやドラックストアなど食品・生活用品小売業者が潤い、企業が儲かればまた市町村の税収が増え、(理想は)増えた税収を住民サービスに充当して、住みやすくなれば更に人口が増加して、、、なんていう食物連鎖的な経済波及効果は計り知れないのです。風は吹けば桶屋が儲かるとはよく言ったものです。

熊本県に台湾の大手半導体メーカーTSMCの工場が建設されていますが、分かりやすい例と言っていいでしょう。

というふうに、企業が設備投資を行うというのは喜ばしいことで本来であれば日本経済を押し上げてくれるはずなのですが、人手不足でその投資ができていないというだそうです。計画を進行させる建設業者、現場で働く大工、モノを運ぶ物流業界のトラック運転手、モノの製造業者、製造業者も作業効率のために機械設備を更新しようにも同じ理由で時間がかかるでしょう、モノの製造に必要な資材の輸入業者などなど。昨年は半導体不足が原因で製造が遅れるという事態が多発しましたが、今年は人手不足が原因で設備投資が進まないという事態が起きています。人手不足がもたらすマイナスの経済波及効果も計り知れませんね。

ですが、コロナ禍の際も思いましたが苦しい状況を打破してきた企業努力の底力はすごいものがあると思います。今はこんな状況ですが好転する話もいずれ聞こえてくるでしょう。引続き注目しておきたいですね。